京都&海外まち歩き〜通訳案内士カルラの日記〜

京都のおすすめ、国内外の旅で見たこと感じたことをお伝えします。

北京 天壇公園、北京オリンピックスタジアム

晴れ。気温は18-28度。

 

午前中は天壇公園へ。

地下鉄5番線の東四から天壇東門まで3元の切符を買って移動した。

A出口から地上に出るとちっとも方角が分からず、警備員に尋ねる。今回の旅で「前、後ろ、あっち」という中国語をようやく覚えた。「後ろだよ」と言われてくるりと方向を変えて歩き始めたらすぐに公園の入り口が見えてホッとする。

 

ここは、残念ながら60歳以上の老人割引は外国人には適用されず、両親も私も34元払う。税金を納めるわけでもないので、中国人のみ…と言われても気持ちは分かる気もする。ここは、オーディガイドも中国語は10元で、外国語は40元と差があった。

 

天壇は、明・清時代、皇帝が五穀豊穣を願ってお祈りをしたところだそう。

公園に入ってすぐに祈念殿を目指す。青色の丸い建物はとてもきれい。20分ごとに何かあるのだけれど、何があるのか分からず…ひとまず10:20になるまで待ってみたら、中国語で何やら放送が始まったのだけどさっぱり分からず…中国人も「よく聞こえない」とかでとくに楽しむ様子もなく、あっけなく終わってしまった。祈念殿の周りをゆっくり2周して、皇窮宇・円丘へ向かった。 

 

皇窮宇で楽しかったのは三音石。地球の歩き方に「三つの石がある」と書いてあるのに、どこを探しても見つからない。おかしいなあ…と外に出てスタッフに聞くと中だよ、と言われて戻る。

結果、三つの石ではなく、皇窮宇の正面に並べられた白い石の道があって、その道の、皇窮宇の建物から数えて3つめだか2つめのところに立って手を叩くとこだまする、というものだった。

パン!と1つ叩いてもどうこだましているのか分からないので、もし試してみるならゆっくりと気の済むまでパン、パン、と手を叩いてみてね。何度か続けると、反響する音に気付くはず。

近くにいた中国人も、私たちの後で叩き始めたのだけど、なかなか響かないようなので「ここでやってみてね」と場所を譲って…その人がパンとひと叩きして首をかしげるので「こうだよ」とジェスチャーで手を何度か叩いて伝えると、彼らも真似して手を叩着続けるうちにエコーが返ってきたので喜んでくれた。

 

こだまが聞こえて満足して、お向かいの円丘へ行くと、こちらも中心地に置かれた丸い石の上に立って囁くと、声がこだまするという。「わーい、やってみよう♫」と思うと…中国人観光客の写真撮影スポットになっていた。10人くらいの親戚グループで、全員で集合写真を撮っているのだけれども一人ひとり中心を替えて、その度にシャッターを押すのでちっとも終わらない。写真撮影に時間がかかるのは慣れっこだから良いとして…いつ終わるかな、と眺めていたら今度は別の中国人ツアーが並んでしまった。でも、今度は一人ひとり整列していたので「これ幸い」と私たちも列の後ろに並び始めた。わーい、これで割り込みとかしなくてもいいし、いつか順番が回ってくるので落ち着いて待っていられる。

ただ、写真撮影に並んでいる間、誰もこだまをしない。そうこうしているうちに私の番がやってきた。

ささやいたところで音なんてちっとも聞こえないし、日本人だし、「ヤッホー」と大きな声を出してみた。でも、跳ね返ってこない。列を待つ中国人からは、何となく温かい笑い返ってきたのだけど…うーーーむ。一呼吸おいて、次は「ニーハオ」と言ってみた。わーい、音が震えて聞こえた!山のように何度も同じ言葉が返ってきたわけじゃないけど、不思議な声が聞こえてきた。

 

天壇を訪れ、その周囲に広がる公園を歩いて西門から出ると、もう11時半を過ぎていた。

お腹も空いてきたし、前門の「都一処」まで歩いた。ひたすらまっすぐな道を歩くだけで、地図では近いような思うけれど20-30分くらい延々と歩いてて、途中「バスの方が良かったかな」という気持ちもあったけど後に引き下がれず歩いてお店の前に到着。ああ、お腹ペコペコ!

 

茄子とインゲン豆の炒め物、サヤエンドウの炒め物、タチウオの甘酢煮、豚肉と海老のシュウマイと蟹のシュウマイを頼んだ。このお店はシュウマイが売りのお店で、色んな種類のシュウマイがあって迷ってしまう。蟹と豚肉&海老では、食べ慣れている豚肉のシュウマイの方がおいしく感じた。

それに、豚のシュウマイは58元で蟹のシュウマイは98元で、益々普通のシュウマイでいいじゃん?って思うのだった。

 

席に着くなり勧められたのは蟹のシュウマイと、緑、オレンジ、白色のカラフルなシュウマイで。

私は蟹が好きだから試してみたくて頼んじゃったけど…あくまで限られた私の経験だけど…お店の人が勧めるもの、もしくは「オススメは何ですか?」と私が聞いて店員さんに教えてもらう場合、その答えは美味しいのじゃなくて、 値段が高いのを勧めてくる。

北京に半年いた時に気づいて以来、オススメは何ですか?と聞くのはムダだと判断して辞めた。聞かなくても勧めてくる場合は、軽く聞き流すことにした。

 

オススメの一件となると、4年前の上海のハーゲンダッツでのやり取りを思い出す。

日本人の友達にハーゲンダッツ割引券が安く手に入ると聞いて、事前購入をお願いして、いざ受け渡しの時「中国人の同僚に割引券の買い方を聞いたら、同僚は500元分のカードを持っているけどハーゲンダッツ好きじゃないからあげる、と言われたんだ」とカードをくれた。同僚は嫌いでも、友達はハーゲンダッツ好きなのに、それを気前よく私にくれるなんて、友達も、私とは何の関係もない同僚もなんて親切なんだろう!と感謝して、いとこと母と4人でハーゲンダッツに行った。席に着くなり店員さんが「オススメはコレです」と238元の、カフェメニューで1番高いアイスクリームを指差す。「それは要らない」と答えた時、店員さんは無表情だったけれど、「私たちはコレを4個頼みたいの」と答えると満面の笑みに変わった。なぜかと言うと、答えは単純で一個88元だったから。4個頼んだら238元よりも高い注文になる。「好了(オッケー…店員さんだから「分かりました」かな」と言って、ニッコリ笑顔への変化は、笑っちゃうくらい素直で、今も忘れられない。

 

ということで、店員さんに勧められて「その通りだ」と思ったことは残念ながらまだない。

かといって、オススメはお店のやっぱり一押しではあるので、周りを見渡すと頼んでいる人もチラホラいるから嘘でもないと思う。ただ、私はオススメよりも自分の好きな具材を頼んだ方がいいよーと思うんだ。

 

さて、お腹が好き過ぎてつい食べ過ぎちゃって。しかも、つい隣のお店でジャスミン茶味のソフトクリームを再び食べちゃって。お腹いっぱいのまま「3時間後には夕飯か…^_^」とオリンピック公園へ地下鉄で出かけた。

 

2008年のオリンピックのメイン会場となったところには「鳥の巣」と呼ばれる国家スタジアムと「水立方」と呼ばれる国家水泳センターが見学できる。ただ、入場料1人140元。うーーーん。故宮よりも高いのに、価値を感じることが出来ず、外から眺めて、COSTAというコーヒー屋さんで休憩することにした。東京オリンピックの時は、オリンピック期間中にスタジアムに行こう!その方が行く甲斐があるように思う。

 

夕飯は、お腹は空いていないけれども混む時間を避けて5時30分に東四民芳餐庁(朝内大街店)へ。

炸醤麺、宮爆鶏丁、青椒肉絲を頼んだ。お腹いっぱいなのでもっと色々食べられなくて残念!どれもとっても美味しかった。そして110元という会計をみて、オリンピックスタジアムに行くよりおいしいごはんの方がいいなあと思ったりした。

 

帰りがけに、ケーキ屋さんに寄る。店に入るなり「わあ、今日も来たのね!」と店員さんが喜んでくれた。他の店員さんに「一昨日、昨日、今日と三日間毎日来てくれてるのよ」と言ってた。やっぱり外国人だから覚えられるもんだなーと言うのと、気に入ったら毎日通うって小さな幸せをもらう気がする。

クマのチョコレートケーキをテイクアウトして、ホテルで食べた。

 

さすがに今日は食べ過ぎたのと、午後はあまり歩かなくて眠くもなかったので、ホテルのジムで自転車に乗ったり、ストレッチをして身体をほぐした。水着も持って来たら泳げたのになあ…と思うと、次からプール付きのホテルに泊まる時は水着を持って来ようと思った。