京都&海外まち歩き〜通訳案内士カルラの日記〜

京都のおすすめ、国内外の旅で見たこと感じたことをお伝えします。

嵐山半日ガイド

本日のお客さまは27歳と37歳の新婚カップル。7月7日に結婚式を挙げて、9日にイタリアを出発。日本をハネムーンに選んでくれました!

 

最初の訪問地は天龍寺。この時期は蓮がオススメです!とてもきれいに咲いていました。「生まれて初めてみた」「きれい」と写真をパチパチ撮って、庭園へ。

枯山水、借景、日本庭園のこと。あまり上手に、とは言えないなりにも自分の言葉で伝えます。「心の平安を感じるわ」なんて言ってもらうと、伝わったかな〜?とホッとします。一応、見晴し台にも登って…「京都タワーが見えるよ!」と伝えて「おお〜」好反応。ああ、よかった。ここから見る桜を本当は見せたいのだけれど、見えないものは語らず…竹林前にある休憩所へ。嵐山は歩きっぱなしになるので、ここで一休み入れます。そして、「竹の葉、鳥のさえずりに耳を澄ませてみてね〜」と伝え、竹林を歩くまえに、「この景色は2人だけのものだよ!」と伝えます。ちょうど良い場所に東屋があって本当に嬉しい。

 

一休みしたら、竹林の道へ。ひとまず大河内山荘手前まで行き、その後折り返して野宮神社へ。「恋愛の神様がいる神社なので、あなたたちにぴったりね!」と伝えたものの、神社のお参りには「昨日やった」と興味無さそうだったので、お参りはすっ飛ばして、亀石へ「くじら?」「カメ?」と想像してもらって、亀石と伝えて、「なでながら願い事をすると願いが叶うよ」と伝えました。そして、苔のカーペットへ。今回は「竹の御神輿」にも興味を持っていました。

 

竹林の散策路へは、身近に竹が見られるので立ち寄りました。まだ竹の皮のついた竹があったので、今年の竹だよ、1日で1m伸びたりすることもあるんだよと説明しました。

写真を撮る時、奥さんがだんなさんにおんぶして、と頼んでいる姿がかわいかったなあ。

 

渡月橋へ行くまでのおみやげ屋さんで「どら焼きを食べてみたい」と言う。んー、和菓子屋さんはあるけれど、どこで売ってるんだろう?気になりつつ、渡月橋まで着いてしまった。

 

嵐山モンキーパークでは、お猿の親子の姿がチラホラ見えてとてもかわいかった!

ここも、ガイドは入園料要らずでよかった。お客さまと来るのは初めてだったので、料金かかるなら自分で払っちゃおうかな〜と思っていたところだったし。

リンゴとピーナッツの餌やりをとても楽しんでくれた。ツアーでお猿さんと触れられるところは他にないし、体験型の施設だし、お寺と神社ばかりではつまらないだろうから

私はオススメ。京都市内が見えて、見晴らしもとてもいいしね。入口から出口まで、約70分くらいだった。

 

帰りがけ、とりあえず「鼓月」でどら焼きを尋ねようとしたら…目の前にどら焼きが!

聞けば、鼓月のどらやきが常時食べられるのは嵐山だけなんだとか。あとは、催事で出すことがあるそう。わーい、神様どうもありがとう!1店舗目で見つかって、しかも鼓月ならおいしいし、京都だし♫と心で喜び…だんなさんにごちそうになる。

だんなさんは美味しい、と言い、全般的に和食が苦手そうな奥さんは「思ったよりも悪くない」と一口食べた感想を言って。私は久々に食べるどら焼きをとーってもおいしいと思った。奥さん、徐々に日本のごはんに慣れるといいね、と心から願う。だって、旅の途中でごはんがおいしいかどうかはかなり重要だしね。

 

広島1日ツアーに出かけている人たちは夜8時ごろまで帰ってこないという。その点、半日散策に出かけて、午後は自由で京都を見る時間があるのはいいことだ、と奥さんは言う。私も、正直そう思う。だって、京都だけの滞在だってきっと楽しいから。でも、限りある時間にあちこち行きたいという気持ちも分かる。

嵐山の雰囲気が好きだなあ、とてもいい午前中の散策だった、と感想を聞いて良かったなと思う。

 

お昼にJR京都駅ビルにある拉麺小路と空中経路を案内してお別れ。

「今日がカルラに会える最後の日なの?残念だ!」とだんなさんが言ってくれて、私は心にジーンと来た。こういう風に言ってもらうと、午後も喜んで案内するよーっていう友達モードになってしまう。ほんと、別れ際は寂しい。この後も連絡を撮りたいなって思うけれど、旅の道連れとしての人生のひと場面での思い出もいいかなあ、って思う。

とても素敵な1日だった。